「女性サーファー16時間漂流」。2月24日(土)関東地区は大きな前線が通過しており快晴ではありましたが強い風が一日中吹き荒れるような天候でもありました。
現場はサーフィンのメッカでもある江の島付近。多分、相模湾内を黒潮の反流と風で西へ西へと強く流され、陸にパドリングする体力を使い果たしたのでしょうか。伊豆半島への入り口真鶴半島まで35キロ流され海上保安庁の巡視船に救助されました。
暖冬とは言われながらも、この日はとても冷え込んだ(0.2度)ことを覚えています。ウエットスーツが一晩守ってくれたことは言うまでもありません。冷え込む夜間は水中で過ごしたそうです。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/02/26/06.html
今回は、本件をダイビングにて漂流してしまった場合に置き換えて考えてみます。
まず幸いなことは、必ず同行した仲間や現地サービスが“速やかに”レスキューを要請してくれること。この時の要請先は「地元警察」「海上保安庁(電話番号118携帯OK)」そして頼りになるのが「漁協の皆さん」です。生まれ育った地元の海を、局地的な潮流れまで熟知していることは保安庁も一目置くでしょう。
しかし、イザとなったら実際には躊躇(ちゅうちょ)するかもしれません。「大げさにして、費用が掛かったら誰が払うの?」「保安庁も捜索は有料なの?」などと。
此処で結論をお話ししますと「ダイバーズ保険」なら「救援者費用(補償その6)」にて最高200万円までお支払いすることが出来ます。保険上対象となる条件は、次の通りになります。
●第6章 救援者費用等担保特約 第1条 第2号
急激かつ偶然な外来の事故によって被保険者の生死が確認できない場合または緊急な捜索・救助活動を要する状態となったことが警察等の公的機関により確認された場合
http://www.toy-hoken.co.jp/divers/yakkan.php#toku016
ポイントは、
1)被保険者の生死が確認できない場合
2)緊急な捜索・救助活動を要する状態
3)警察等の公的機関により確認 等です。
「海上保安庁」が捜索費用を請求するようなことは原則ありませんが、漁協の方々には実質的な燃料の消費や本来業務の中断など、損害は発生しています。何よりも命掛けで捜索してくれます。謝礼では、保険上対象になりませんが“損害金請求書”としていただき適切な金額であれば対象になります。漁師さんが所属する漁協にて請求書を発行していただくことが適切でしょう。
「ダイバーズ保険」に加入していれば、万が一の漂流時にも躊躇無く救助を要請でき、手遅れを防ぐことが出来、人道的にも好意を欠くことなくマナーを守れます。
この事実は、周りの仲間や現地サービスにも迷惑を最小限にくい止めることが出来る素晴らしい心がけだと思うのですが、いかがでしょうか。
今朝のニュースでは、雪山にてスノーモービル仲間の行方不明に、自衛隊が50名捜索にあたっているようです。
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