前回のコラムでは、主にアルツハイマー型認知症の特徴についてご説明しました。
三大認知症の他の血管性認知症とレビー小体型認知症の場合は、さらに意欲と身体機能の低下が見られることがあります。程度の差はありますが、いずれの場合もそれぞれの症状には似ている部分があり、常に不安感や不快感を抱いています。社会生活を維持できなくなり、社会とのつながりを失うと、さらに孤独や寂しさを感じやすくなります。
理解力・記憶力・認識力などが低下していく中で混乱が増し、時にはパニックになり、自己を保つことも困難になるでしょう。そのような状況でも、患者自身には自分の存在を認めてほしい、必要とされたいという承認欲求があります。そのように見受けられる方が身近にいたら、コミュニケーションを工夫して、承認欲求(自己重要感)を満たしてあげることが望ましいです。
例えば、
(この欲求は誰もが持っているものなので、認知症であるか否かに関わらず、このような対応が求められるでしょう。)
つまり、認知症の方の身体的状況・心理的変化を理解し、会話の中でも可能な限り身体性を伴いながら受け入れてあげる必要があるのです。
逆に、強く否定したり、萎縮するくらいの強い口調で指示し続けると、ますますパニックになり認知機能の低下を招く危険があります。
今ある脳の機能・身体機能をしっかり活用するためには、前述のコミュニケーションの工夫に加えて、地域や(行政のサービス(家族会や介護保険でのデイサービスなど)を活用することも大切です。そうすることによって、介護する側も、ストレスが軽減して、心身共に余裕ができるはずです。
このように、認知症の特徴や認知症を取り巻く制度を把握することが大事になってきます。そして、認知症予防に取り組むことも、認知症を理解することにつながるでしょう。
例えば、
※ご参照 糖と認知症の関係は、知って得する身体の歪みバックナンバー第176話「糖が及ぼす身体への影響と対策その7」 http://melmaga.toy-hoken.co.jp/karada/2017-06-20-1561.php もご参照ください)
超高齢化社会を乗り切り、次世代も安心して暮らせる社会となるよう、これらの取り組みを是非習慣にして下さい。
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