平和な世の中に慣れてしまった生活。突然の災害・事件に対処できるのだろうか?

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保険をもっとわかりやすく > 身近に感じる危機管理 > 第147話 通電火災と太陽光パネルの火災事故

第147話 通電火災と太陽光パネルの火災事故

先月は「自然災害による企業賠償能力」と題して、自然によるこれだけの大規模災害では“企業側に賠償責任は無い”と特集しました。予想通り加害者「市原ゴルフガーデン」は、賠償はできないと突っぱねたまま、被害者は次の台風により更なる被害を受けています。

何度も繰り返し申し上げますが、先ずは自助努力として火災保険に加入し、ご自分の保険で生活再建を目指し、保険会社に求償権を譲り渡した後、保険会社から加害者へ賠償請求してもらうことが一番スマートで早い方法です。

ここ数日、関東では季節が秋に変わり肌寒く感じます。避難生活をしている方も多いと思いますが、1日も早く日常生活が戻る事を願います。

今月は先月号にて予告しました“通電火災”と“太陽光パネルによる火災事故など”を解説していきます。

“通電火災”

通電火災とは、今回のような台風被害による停電から自宅を離れて非難するような場合に、ブレーカーを切らずに避難してしまうと停電から復旧した際に無人の家に通電してしまうので、付けっ放しにしてきた電気器具すべてに通電して火災に繋がる事故をいいます。

“太陽光パネルによる火災事故など”

太陽光パネル(以後パネルと略す)発電は、便利なようですが発電を遮断するスイッチが無いために、ひとたび暴走し始めると大変なことになります。

例)パネルが設置された家の消火活動には制約があります。まず初期消火として放水することが禁じられています。放水により消防隊員が感電する可能性があるからです。炎天下での火災事故の場合、発電を止める作業から開始しなければなりませんので、黒いカバーを掛けて発電を停止させてから消火活動に入ります。これだけでも消火活動が遅れ、危険が増します。(三鷹消防署談)(※1下記ご参照)

また、強風により飛んできた物体によりパネルを破損され、そこから発火する事故も起きています。最悪なことは、地震や台風被害時に発電を遮断できないことです。方法がありません。あたりは停電しているのに、パネルの発電は止めなければならないのです。(※2下記ご参照)

最後に、タイトルとは関係がありませんが、大規模災害の後に心無い詐欺や窃盗が頻発しています。下記に手口を纏めましたので、ご注意ください。

  1. ビニールシートをガムテープで貼っただけで「18万円」
  2. 「1口3,000円の義援金を」市職員を名乗る不審電話
  3. 実在する団体名で「災害支援基金への寄付をお願いします」
  4. 停電中の店舗などを狙った窃盗事件、現金100万円以上。
  5. 信号機に非常用電源としてつながれた発電機を盗む。

※1 太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策[PDF 11.5MB](消防庁消防大学校HPより)
http://nrifd.fdma.go.jp/publication/gijutsushiryo/……yo_81_120/

※2 日本最大の「水上」太陽光発電で火災、台風で露呈した“救世主”の問題点(DIAMOND online HPより)
https://diamond.jp/articles/-/215880

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