今回はペアで行う整腸マッサージをご紹介します。
便秘、下痢、腸炎等、腸のトラブルを抱えている方は非常に多く見受けられ、それに伴い胃腸薬を常備している方も少なくありません。
胃腸薬は、日本で消費される薬のベスト3に入っているそうです。
便秘は、大腸の特性や働きを生理学的に理解すると、難なく解決できます。
ウイルス等の異物に対して抗体を作る免疫細胞はリンパ球ですが、そのリンパ球を最も多く保持しているのが大腸粘膜です。
また、自律神経を整える作用を持つ脳神経物質セロトニンを最も多く保有するのも大腸です。
ですから、リンパ球の生成を阻害する因子を遠ざけ、セロトニンを常に分泌する生活をすると、薬などに頼らずに腸のトラブルを解決できます。
今までのコラムでも再三指摘してきたように、リンパ球の働きが弱まるのは、交感神経優位時と甘い物を継続摂取している時です。
ストレスによる交感神経への傾きは止むを得ないとしても、甘い物や糖の摂取はコントロールできます。
薬を飲む前に、スイーツや果物を断つことにチャレンジして下さい。
セロトニンは太陽光を20分ほど浴びると脳で作られます。
晴れている日の午前中、日光を浴びる時間を作りたいものです。
またセロトニンの材料となる動物性タンパク質や鉄(レバーがおすすめ)もしっかり摂取しましょう。
更に、大腸は水分を吸収する臓器ですから、天然水(お茶、ジュースなどではありません)を摂取する習慣をつけましょう。
まとめると、甘い物を控える、日光を浴びる、タンパク質、鉄、天然水を摂ることで、腸は健康な状態になります。
粘膜を強化するビタミンA群(牛乳、卵黄、人参、乳製品、レバー)や繊維を多く含んだ食材を摂ると、更に良いでしょう。
甘い物を控えるだけでもかなり改善されるはずです。
便秘の時は、腸の動きが硬く、お腹も硬くなっています。
呼吸に合わせて腹部を緩める腸マッサージをペアで行ってみて下さい。
1.仰向けに寝て両膝は曲げます。
2.パートナーの方は、呼吸に合わせてゆっくりソフトにお腹を左右に波打つように揉んであげます。指ではなく手のひらで行います。(10回)
3.次に、呼吸に合わせて腸の形状に沿って右腹の上行結腸↑、横行結腸→下行結腸↓と手のひらでソフトに押し進めます。
各結腸は3回位ずつの呼吸で押し進めましょう。
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