今回は、膝から下の前側の脛骨(けいこつ)周辺の筋肉を調整する必要性について説明します。
脛骨とは、弁慶の泣き所にあたる骨で、その外側の腓骨と共に下腿部を形成しています。一般的にマッサージやストレッチなどで筋肉を調整する場合、ふくらはぎ(ひらめ筋など)側に重点が置かれることが多いようです。確かにふくらはぎ側は、足首の柔軟性や静脈瘤に大きく関わる大事なポイントですが、拮抗筋である脛側の前脛骨筋や腓骨筋なども同じくらい大事な筋肉です。脛骨周辺の筋肉は、つま先を上に反らせるために必要な筋肉で、ここが硬いと足首が硬くなるため、キックの動作で疲れたり、転倒しやすくなります。結局、いくらふくらはぎを緩めても、脛側が硬いとふくらはぎ側も硬縮してしまうのです。
また東洋医学的には、脛骨側の筋肉には、胆のう・胃・腎臓を調整するポイントが走行しているので、内臓の調整・冷え・むくみの解消にも効果的です。
つま先を内側に向けたまま、脛骨のすぐ外側を親指で上から下までゆっくりと指圧します。特に痛いと感じる場所はツボである場合が多いので、入念にほぐします。そのラインから更に外側の腓骨の上に沿って、同様に上から下までほぐします。更に、脛骨の内側も同様にほぐします。外側に比べ痛みを感じやすく、長時間歩行の後にも効果的です。
最後にこれらの筋肉を伸ばします。正座になり両手を後ろについて膝を少し浮かせます。足首から上の前側に突っ張る感じがあれば、伸びている証拠です。
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