なぜ、このようなことになってしまったのか-。
国民保険制度は、全国同一の料金で、全国どこでも同じレベルの医療が同一基準の料金で受けられるということを建前としています。この建前が先行し、地域差や医師個人の能力差などをいっさい無視した医療法が誕生したのです。
本音でいえば、腕に自信のある医者は、なるべく自分のことを宣伝したいと思うものです。しかし、腕に自信のない人は、差を見せつけられては困るでしょう。
医療法は、努力しない医者に、ぬるま湯的な環境を与える結果となってしまっています。
もし、都会に最新設備を擁した専門のクリニックを作っても、そういう有利な情報を患者さんに知られてはいけないのです。
大腸ガン専門クリニック、大腸内視鏡センターなどという名前を付けるだけでもだめで、○○胃腸科クリニックとしか付けられません。医師の医療実績などの個人的な情報が患者側に知らされることは皆無です。
現行の医療法は、どの医者が優れた医者かを患者側に知らせないための、ちょっと困った法律なのです。
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