大腸ガンにならないためには、毎日の食事の中でなるべく脂肪を減らし、食物繊維を多く摂ることが大切です。しかし、大腸ガンは早期では自覚症状がない病気だけに、最も重要なのは、定期的に検診を受ける、しかも大腸内視鏡のある施設できちんと検査してもらうことなのです。
しかし、「大腸内視鏡検査」がベストな方法であることがハッキリしているにもかかわらず、内視鏡検査は敬遠されがちです。
外来で、大腸ガンの疑いのある人に検査を勧めても、二人に一人は「でも痛いんでしょう?」と聞きます。「出産より痛かった」「扉の向こうで大の大人がうめき声を上げている」などど聞けば、怖じ気づくのもあたりまえです。
医師が未熟であるために患者さんに苦痛を与えているのに、あとの言い訳は、たいてい「あなたの腸は長い」「手術のせいで腸が癒着していた」「便が残っている」など、全部患者さんのせいにしてしまうようです。
何も知らない患者さんは、「自分の腸が変だったばかりに、先生に大変ご迷惑をかけました」と逆に謝る始末。気の毒でなりません。
実は、腸が長くても、手術していても、便が残っていても、熟練の内視鏡医ならたいてい患者さんに苦痛を与えることなく検査することができるのです。
もう一つの怖さというのは、受診者の心理的な問題ですが、「検査をして、もし大腸ガンだとわかったらどうしよう」というものです。
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