大腸内視鏡は、先端にカメラを付けた細い管を肛門から腸の中に入れ、モニターを通して子細に大腸内を観察することができます。
近年、その性能(解像度)は目覚ましい進歩を遂げており、レントゲン撮影では全く発見できないようなごく小さなポリープなど、わずかな病変でも確認できるようになってきています。
内視鏡検査でポリープを発見すると、その様子はモニター画面に映し出されます。
内視鏡検査を受けていれば、たとえ病変があってもポリープや早期ガンの段階で発見でき、その場で内視鏡で切除してしまえば、ほぼ100%(99.5%)完治します。
三十五歳過ぎたら、二年に一度検査を受けるのが理想です。
ガン家系の人、あるいはポリープ歴を持つ人、高脂肪食が好きだ、ビールが好きだといったリスク・ファクターの高い人は、毎年の受診が理想です。
四十歳以上になったら、最低でも五年に一度は受けましょう。これが、大腸ガンで命を落とさないための最低限のラインだと私は考えます。
ガン細胞を取り出して培養してみると、大腸ガンのスピードは胃ガンの約半分に過ぎません。
つまり、ゆっくり大きくなるのです。
胃ガンは毎年の検査が必須だとしても、大腸ガンの検査は二年に一度でいいという根拠はここにあります。
誤解しないでいただきたいのは、内視鏡検査は一生に一度だけ受けたらいいものではないということです。大腸ガンで亡くなった人で、五年以内に大腸内視鏡を受けていたという人は少ないでしょう。
助かるためには、検査は遅すぎても早すぎてもいけません。
ちょうどいいタイミングで実施する必要があるのです。そのための最低限が、五年に一度という間隔なのです。
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