また平坦型ポリープ(ガンになりやすいとして注目されている)のように、色の変化で見つけるしかない危険なポリープの発見も、バリウム造影では難しいのです。
さらに皮肉なことに、バリウム造影で確認しづらい部分ほど、ガンの発生率が高いのです。
S状結腸や直腸には、大腸ガンの約八割が集中しています。
ですから、そんな“危険ゾーン”を苦手とするバリウム造影はなるべく避け、極力内視鏡検査を受けるようにしてください。
他にも、便をポリープと見間違えるとか、ポリープが発見されても組織検査ができない、ポリープ切除などの治療的手技ができないなど、デメリットはたくさんあります。
手間と費用は内視鏡検査と同じぐらいかかるのに、不利な点が多いといえます。
とはいえ、まったくその意義がないというわけでもありません。
手術によって腸管癒着があり、内視鏡が入りにくいタイプの人にとっては、バリウム造影は残された最後の方法として今でも有効です。
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