「大腸ガンになると、まずどんな症状が出るのですか?」これは、講演の時などに、いつもよく聞かれる質問です。
私が「何もありません。大腸ガンには症状がないのです」と答えると、相手は、「この先生は何を言っているんだ?」という顔をします。
しかし、それは事実なのです。
今述べたとおり、大腸ガンの典型的な症状は、
(1)腹痛、
(2)便通異常、
(3)出血
の三つなのですが、早期ガンの場合、最も多い症状は「無症状」です。
これが、大腸ガンで最も気をつけなければいけないポイントです。
つまり、病気が静かに静かに進行するため、本当に気づきにくいのです。
大腸ガンは、本人が気づかないうちに発生していて、ほとんど苦痛などの自覚症状がないまま、気がついたところには進行ガンになっているというケースが多い。
ガン・ノイローゼになるほど神経質になりすぎてもいけませんが、ガンに対して無頓着すぎるのは考えものです。
体調のわずかな異変も見逃さず、具体的な症状がなくとも、何か不安を感じたら内視鏡検査を受けてみてもらいたいと思います。
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