ガンの予防には、一次予防と二次予防があります。
一次予防とは、食事とか生活習慣に気をつけて、初めからガンにならないことです。
二次予防とは、検査などでガンを早期発見して、助かる段階で早期治療することです。
ガンの種類によって、一次予防が有効なものと、二次予防が有効なものとがあります。
たとえば肺ガンは、今のところ有効な二次予防法がありません。つまり、助かるほど早期の段階で肺ガンを発見できるよい検査法がないのです。言い換えれば、肺ガンになってしまったら、完治がひじょうに難しい病気だということです。
ところが、肺ガンは一次予防が簡単です。肺ガンの原因の大半は喫煙なのですから、タバコをやめればいいのです。
これに対して大腸ガンはどうでしょうか?実は大腸ガンは、肺ガンとは全く逆で、一次予防よりも二次予防がきわめて有効なガンなのです。
ところが大腸ガンの場合、一次予防というのは食事の内容を変えるということです。
大腸ガンの原因は、すでに述べてきたとおり、一言でいえば食事の欧米化、すなわち高脂肪、低繊維食にあります。昔の日本食中心の時代には大腸ガンが少なかったことを考えれば、食事を日本食中心に戻せばいいようですが、話はそう簡単ではありません。
そうすると確かに大腸ガンは減るかもしれませんが、今度はせっかく減ってきた胃ガンが再び増えてくるかもしれません。胃ガンは、高塩分、低タンパクの日本食が原因だからです。
また、脂肪は大腸ガンのみならず、生活習慣病の最大の敵のように思われていますが、実は、人間にとって必要なものです。どんなものでも、摂りすぎれば害になります。
【続く】
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