どうして脂肪食が大腸ガンにつながるかという点について、詳しい説明はあとでしますが、ここで簡単にご説明しておきましょう。
脂肪の含まれた食品を食べると、これを消化するために肝臓から胆汁が分泌されるのですが、小腸で吸収されなかった胆汁が大腸まで流れ込むと、今度は大腸の中にいる悪玉の腸内細菌(ウェルシュ菌など)に分解されて、二次胆汁酸という物資に変化します。
この二次胆汁酸は有毒な発ガン物質で、腸内でさまざまな有毒ガスや発ガン物質を作り出して、腸管に悪い刺激を与えます。
有毒ガスによってマヒした腸は、動けなくなり、便秘になります。便秘になると、便が動かなくなりますから、悪玉細菌によって腸内ではますます便が腐敗していくことになります。悪循環が始まり、腸内の毒性物質はどんどん増えていきます。
そうなると、腸内ガス(オナラ)も臭い腐敗臭を放つようになりますし、腸管から吸収された毒性ガスは、血管を通って身体のあちこちに運ばれ、さまざまな弊害をもたらすのです。皮膚に行けば肌荒れやニキビ、あるいは吹出物になったり、体臭が強くなったりします。また、口臭として出るような人もいれば、頭痛や肩凝り、冷え性などに悩む人も出てきます。
そして、なによりも大腸粘膜が刺激を受け続けることは、大腸ガンに直結します。大腸にポリープができたり、ポリープがガン化しやすくなったりするのです。
逆に言えば、便秘に伴って肌のコンディションが悪くなるとか、お腹が張る、頭が痛くなる、肩凝りがする、あるいはオナラが臭いとか、体臭が気になるなどという症状が出るということは、腸内の環境がひじょうに悪く、大腸ガンのリスクも高くなっているということなのです。「たかが便秘」などと甘く考えていてはいけません。
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