詐欺の手口が巧妙で多彩になり、遂に命まで奪われる事件が発生しました。戦火を逃れ、やっと迎えた静かな老後を、この様な形で奪った犯人を許すことはできません。
しかし、調べてみると被害者はお年寄りばかりではなく、中高年から若年層まで様々な手口で騙されています。そして騙されたことに気が付いていないケースも沢山あります。
上記に分類した意味は、狙われているターゲットの名簿が存在する。ということを認識していただきたいのです。電話番号の他に、克明な家族構成(独り暮らし)、過去のお取り寄せ購入履歴まで。最近は、介護職員の出入りまでリスト化されているようです。
マスコミで報道される事件は、すべて犯罪として成立するものばかりですが、もっと大きな金額が、表面的には合法に搾取されているケースも多くあるのです。親御さんが何時のころから契約締結能力を失っているか家族は気付かず、犯罪グループの言いなりになり、すべての資産が他人名義になっていた。などは新聞にも載りません。もちろん警察も、事件性が無いので取り合ってくれません。
関西でも“関西電力”や“関西電気保安協会”を名乗る詐欺が横行しているようで(いわゆる「関西電力の方面から来ました」)、ある事業所では「分電盤の掃除を」と尋ねてきた業者に、鍵を預けて書類にもサインしてしまった。ところが1時間後に「掃除が完了したので」と、143,000円と高額な請求を受けた。
このケースでの問題は“犯罪として成り立たないこと”。警察曰く「清掃された形跡があり犯罪とは認めがたい」。生活安全センターも「個人の相談」までであり、このケースの被害者は法人なので弁護士などに相談するしか方法が無い。この手口で巧妙なことは、作業に入る前にサインを受領していることでしょう。
今主流なのは“改元詐欺”でしょうか。「キャッシュカードが使えなくなる」は、これからピークを迎えるでしょう。
筆者が思うに、高齢のご家族にもっと電話をしてあげることが何よりの対策になるのではないでしょうか。話題は「詐欺に気を付けろ」ではなくても良いのです。ご自分が息子さんでも娘さんでも、今日はチョット電話してあげてみませんか。
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